1人っ子の友達の家に遊びに行ったら、優しそうなお母さんが笑顔で出迎えてくれた上に、オレンジジュースとケーキまで出てきたので驚きました。学校で約束をして放課後すぐに遊びに行ったのに、おばさんはケーキはいつの間に用意したのでしょう。
うちでそんなものがあったら、間違いなく家族の誰かに食べられます。お客さんが来たらジュースを出してもおもてなしするなんて、そんな気の利いたこと、誰かの家庭訪問で先生が来たとしても、しません。

おばさんは私たちの会話を聞きたいのか、いつまでもニコニコして友達の部屋に居ようとします。そのおばさんを友達は恥ずかしいと思ったのか、部屋から追い払ってしまいました。苦笑いで出て行くおばさんの後ろで、更に扉に鍵までかけています。これにも私は驚きました。自分の部屋があるだけでも羨ましいのに、扉に鍵までついているのですから。

うちの実家には玄関以外、鍵のついた扉はありません。基本的にどこの部屋も和室で、部屋の入口がふすまというのもありますが、1つの部屋を兄妹でシェアしていますから、鍵なんてかけられないのです。更にはプライバシーが守られなくてはならないはずのトイレやお風呂場も鍵はありません。トイレの方は、かつてはあったであろう鍵の場所にはネジ穴しか開いておらず、はるか昔に壊れたままになっています。うちの両親がまるで気にしない性格の人たちだからでしょうか。私は本当は気になっているのですが、他の家族からもトイレに鍵をつけようという提案はありません。カギをつけることは秘密めいた感じがして家族なのに嫌だとでも言うのでしょうか。

1人っ子で誰の邪魔もあるはずのない友達には1人部屋があり、扉には鍵までついている。家族で共有のトイレや風呂場にすら鍵のない我が家。小さなことかもしれませんが、不公平だなと思ってしまいます。

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